とても不人気だけど私には刺さった映画のはしご

ブルース・スプリングスティーンの代表曲『Born in the U.S.A.』が実は「アメリカに生まれたぜ!イェーイ♪」な曲ではなく「アメリカに生まれたけど…」とか「アメリカに生まれたのに…」が内容としては正しいというのを聞いて、なるほどなと感心したまろぱぱです。
『Born in the U.S.A.』は史上最も誤解された名曲と言われており、そのあたりはソニーミュージックのHPの下の説明が分かりやすいです。
1984年発表アルバム『ボーン・イン・ザ・U.S.A.』は今年で発売から40周年を迎えたが、収録曲の中でも世界中の人々に、ブルース・スプリングスティーンのイメージを決定づけた強いインパクトを持つ曲がタイトルトラック「ボーン・イン・ザ・U.S.A.」。アルバムからの3枚目のシングルとなり、全米シングル・チャートで9位を記録した、彼にとって最大の芸術的・商業的成功のひとつであり、「最も誤解されている作品」でもある。このアルバムで初めて導入したシンセサイザーのリフとスネアを強烈に叩きつけるドラムズが推進し、たった2つのコードで繰り返される、まるでファンファーレのような賛歌的な編曲の力強いロック曲ゆえ、「米国に生まれたんだ!」と高らかに宣言する単純な愛国歌と、ロナルド・レーガン大統領を含む多くの人びとに誤解されたが、実のところは「米国に生まれたのに・・・」という現状への苦々しい思い、やりきれなさを吐き出すように歌うプロテスト・ソングであり、ベトナム帰還兵への残酷な扱いと彼らの苦悩を描いた曲だ。
https://www.sonymusic.co.jp/artist/BruceSpringsteen/info/564994
たった2つのコードで繰り返されるって、ある意味凄いな。
ブルース・スプリングスティーン、やっぱり大好きだ。
でも、この歌のサビを歌う時に、ブルース・スプリングスティーンがこぶしを突き上げて「Born in the U.S.A.!」って熱唱しちゃうもんだから勘違いされちゃったんだろうな~
私もレコードを買って日本語訳の歌詞を見るまでは、アメリカ愛国の歌だと思っていたもの。
ということで、3連休最終日は、奥さんとリョータは仕事、シオリは試験勉強、ソースケは午後から部活ということで、1人予定がない私は映画のはしごをすることにしたのでした。
チケットはあらかじめ会社組合でお得なチケットを2枚入手済み。
これまで私が入手してもシオリや奥さんが観に行ったりすることが多かったですが、今回は2枚とも私が使えました♪
まず1本目はこちら

私の日本映画界の中では一番好きな監督と言っても過言ではない細田 守監督の最新作『果てしなきスカーレット』です。
日曜日に奥さんと一緒に見に行こうと思っていたのですが、シオリからの情報で口コミ評価が散々だと。
この映画は先週末の金曜日に封切だったのですが、それを見に行った人たちの口コミが酷評ばかり。
「前半は見ているのが苦行だった」とか「細田守監督は脚本を分かってない」等々・・・
これを見て奥さんは行くのを止めると。
で、私が月曜日に一人で見に行くことにしたのですが、そのような前評判もあったのか、上のように映画館にに続く階段には大々的に横断幕が張られていましたが、映画館内には特にキャンペーンも何もなくシアター入り口のこれだけ

で、11月21日、つまり先週末の金曜日に封切られたばかりだというのに座席はかなりガラガラ

私は映画は前の方で見るのが好きなのですが、私より前には誰もおらず、後ろにも10組もいなかったような・・・
まあいい評判を聞いてがっかりするよりは、悪評を聞いた上でそんなに悪くないじゃんとなる方が得な気になるものですが、今回はまさにそれ。
酷評を頭に入れた上で、観た私にはとても面白かったです。
前半が苦行とか言っている人は、きっと「ウォーキング・デッド」とか「ゲーム・オブ・スローンズ」とか見たことないんだろうな~
あれを観られれば、どんな辛い展開でも平気になるものです(^^;)
確かにちょっとなんだそれ!?って突っ込みたくなるシーンはありますが、最後にはそれも含めて結構ちゃんと腑に落ちて、全体として伝えたかった内容はとても身にしみました。
ちょうど今読んでいる本で「復讐に人生を費やすなんて、復讐する相手のために自分の人生の貴重な時間をささげるようなもの」っていう言葉があってひどく感銘を受けた後だったのでなおさら。
それにお気に入りの戦争マンガ『戦空の魂』というちょっと右寄りっぽいやばそうなタイトルのシリーズがあるのですが、そのマンガのこのシーンが、この映画にも通じるものがあると感じました。

全く時代も設定も異なりますが、両方とも現在世界各地で起こっている戦争や紛争解決に向けて核心をついているなと。
上のシーンが気になる方は天沼俊さんの『戦空の魂』3巻19話を読んでみて下さい。
このマンガは決して戦争賛歌ではなく、あくまでも戦争の理不尽さと悲哀を描いている秀作マンガですので。
で、『果てしなきスカーレット』を鑑賞した結果、こんなのを買うほどにはお気に入りになりましたとさ。
パンフレットに


クリアファイルセットです。

スカーレットの声を芦田愛菜さんがやっているのですが、決して外れの映画ではないと思いますね。

もしかしたら興行成績的にはダメだとしてもそこまで悪い内容ではないと思います。
そして2本目を見るまでに1時間くらい空いたのでこの時間を使ってウォーキングをして歩数稼ぎ
まだ16時だというのにこの日の落ち様

姫街道まで歩いて、市の中心部にあるカメラのキタムラまで行って帰ってきました。

振り返ると映画を見ていたイオンとうちの関係会社の物流倉庫が

そしてその奥には11月頭に奥さんと登った本宮山が

あんなところまで登ったんだな~(  ̄ - ̄)トオイメ
そしてカメラのキタムラではレンズを見て物欲を掻き立てられましたが、時間が迫ってきたので何も買わずに退散(当たり前)
2本目の映画はイントロから十分想像は付いたと思いますがこちら

ブルース・スプリングスティーンの「Born in the USA」前を描いた『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』
こちらのエントリーで熱く語ってましたね。
しかしながら上映は1日1本のみで、あまりにマニアックすぎるのこちらはやっぱりというか予想通りというか上映時間は予定時刻を少し過ぎてからというやや酷い扱いの上、シアターに入場してみるとそこには誰もいやしない(^^;)

もちろん前にも

これは人生初のシアター完全貸し切りか!?と喜びましたが、始まる直前に中年男性1人だけ入場して貸し切りの夢は潰えるのでした。
でもたった二人のために上映してくれるなんてちょっと贅沢な気分です。
内容は、もうこれはブルース・スプリングスティーンが好きじゃないと絶対見られない映画だと断言しておきます。
「Born in the U.S.A.」を知っている程度では辛いです、きっと。
全体的にスカーレットなんか目じゃないくらいトーンが低くて、大きな盛り上がりもあまりなく淡々と物語が進んで行く感覚。
クイーンの映画『ボヘミアンラプソディー』のラストの大感動のコンサートシーンがあるわけでもなく、劇中流れる曲もアコースティックがメインで本当に淡々と話が進んで行きます。
でも、ブルース・スプリングスティーンが好きな人にはたまらない歌と情報の数々。
大感動はないけどしみじみとやっぱりブルースって良いな~と思える映画でした。
しかし興行的には大失敗だろうな~(-_-;)
なんてったって11月14日に公開したばかりなのにパンフレットが置いてないんだから。

人気過ぎてパンフレットが売り切れたか!?・・・間違いなくそれは無い。
多分そもそもパンフレットを仕入れていないと見た。
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